2026.09.02 捨てた記録 8分で読めます
自分用アプリを5本作って、3本捨てた
動くものは全部できました。それでも3本は消しました。捨てた側にだけ、はっきりした共通点がありました。
8月31日、自分で作ったアプリを3本まとめて消しました。
酒ログ、漫画トラッカー、メシレコ。どれもちゃんと動いていました。バグで消したものは1本もありません。動くのに使っていなかった、それだけの理由です。
僕は職業のエンジニアではありません。普通の会社員が、AIに手伝ってもらって自分用の道具を作っています。だから「作れた」で終わる記事はもう書きたくない。半年後に開いているかどうかのほうが、僕には大事でした。
3本並べたら、共通点が一発で見えました。
そのとき手元にあった5本
| 何をするもの | 今 | |
|---|---|---|
| ポイ活マネージャー | 楽天まわりのポイント獲得を管理する | 使っている |
| メールアプリ | Claudeと連携して受信メールを処理する | 動くが使っていない |
| 酒ログ | 購入履歴から自分の酒図鑑を育てる | 捨てた |
| 漫画トラッカー | 漫画の話単位の読み進捗を管理する | 捨てた |
| メシレコ | 注文履歴から次に頼むものを薦める | 捨てた |
作るのは楽しかったです。全部、思いついたその週に動くところまでいきました。
問題はそのあとでした。
(このあと作ったものも含めた現在の全部は、道具の台帳に置いています。)
捨てた3本は、最初の画面が空っぽでした
酒ログは、飲んだ酒を登録しないと図鑑が増えません。漫画トラッカーは、読んだ話数を入れないと進捗が出ません。メシレコは、履歴が溜まるまで何も薦めてきません。
3本とも「使い込むほど良くなる」設計です。設計としては正しい。ただしその前提として、最初のデータを僕が入れ続けないといけません。
入れませんでした。1週間も続きませんでした。
厄介なのは、作っている最中は絶対に気づけないことです。開発中はテストデータを自分で入れます。だから画面はいつも埋まっている。空の状態を一番見ないのが、作った本人なんです。
初日に開いて、何も起きない画面を見て、そっと閉じる。それが3回ありました。
動くのに使っていない4本目のほうが、もっと痛い
メールアプリは捨ててすらいません。もっと悪い状態です。
完成して2ヶ月以上、初回設定すら終わっていません。 Gmailと繋ぐ設定を1回やれば動くのに、ずっと止まったままです。
正直に書くと、繋いだあとに何が良くなるのかを、自分でも説明できませんでした。「メールをClaudeで処理できたら便利そう」から始めていて、今の自分が困っていることから始まっていなかったんです。
便利そう、で作ったものは使わない。3本捨てるより先に気づくべきでした。
生き残った1本の差は、たぶんこれです
ポイ活マネージャーだけが残りました。差は機能でも作り込みでもありません。
こちらが入力しなくても、外から数字が入ってくる。
ポイントは勝手に増減します。キャンペーンは向こうからやってきます。開いた瞬間に画面が埋まっていて、僕は判断するだけでいい。入力する側ではなく、届いたものを見る側に立っています。
捨てた3本は、全部こちらが入力する側でした。
6本目は、先に3つ決めてから作りました
3本消したのと同じ日に、6本目を作りました。副業まわりの判断材料を1画面に集めるものです。今度は手を動かす前に3つ決めました。
1. 人間の入力から始めない。 メール、通知、履歴——外から届くものを起点にして、そこから中身が育つようにする。
2. 空のテーブルを画面に出さない。 中身がないセクションはそもそも表示しない。使う段階になったら現れる。
3. できないことは、構造で保証する。 このアプリにはメールを送る機能がありません。「付けない」のではなく、送るための仕組み自体を持っていない。だから誤送信は起こりえません。
3つ目だけ毛色が違って見えるかもしれませんが、僕の中では同じ話です。使うかどうかも、ミスするかどうかも、意志ではなく構造で決まります。 「毎日入力しよう」で続いたことは一度もないし、「気をつけよう」で防げたミスもありません。
次に作るとき、最初に聞くこと
「これ、面白いか?」ではなく、こう聞くことにしました。
最初の1週間、僕は何も入力しなくて済むか?
ここで詰まるなら、たぶんまた消します。